#恋する海外文学

ゆとり会社員がお届けする海外文学・ビジネス書・洋書の感想ブログ。 Literary Classics and Murder-mystery Book Review from Japan ;)

イサク・ディーネセン『バベットの晩餐会』

 

 

 

 

 

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★本の情報

・イサク・ディーネセン『バベットの晩餐会

・訳: 桝田 啓介

・出版:筑摩書房

 

★内容紹介

料理は芸術、芸術家は誘惑者。1987年度アカデミー賞外国語映画賞受賞作の原作の、デンマーク語版からの名訳。遺作『エーレンガート』を付す。

 

★感想

美しい背景が浮かぶ物語2編でした。

北欧(この本はデンマークですが)が舞台の小説、お話は美しさと哀しみが混ざった印象を持っています。色で例えるなら、紺と青の間。

とはいえこれまであまり北欧文学に親しんでこなかった私にとっては(素晴らしい作家・作品が多いのは存じていますが)、登場人物や場所の名前一つをとっても、あまり馴染みのあるものではありませんでしたが、一つとても好きになった名前があります。

 

それは、”エーレンガート”です。

二つ目の物語のタイトルでもありますが、この”エーレンガート”という風が吹き抜けるような音の響きが、とても心地よい。

 

この二つの物語も、もっと小さいころに読んでみたかったな~という気持ちと、23歳の今読んでも難しかったな~という気持ちが混在しています。

 

最後に少しだけ作者の話を。私が知らなかっただけなのですが、この”イサク・ディーネセン”というのは本名ではなく、ご自身が使われていた男性名だそう。ご本人は女性で、本名は”カレン・ブリクセン”なんだそうです。しかもすべての作品でこの名前を使っていたのではなく、イサクではなくアイザックだったり、この二つは英語版だけだったり(デンマーク語での出版は本名を使っていたとか)と、なかなかに複雑な作家です。