#恋する海外文学

ゆとり会社員がお届けする海外文学・ビジネス書・洋書の感想ブログ。 Literary Classics and Murder-mystery Book Review from Japan ;)

忘れられない一節:『椿姫』より

本を読んで泣いてしまう、ということはあまりないのですが、
私の大好きな小説である『椿姫』には、涙なしには読めない一節がありました。

 

以下でご紹介する一節は、直接お話のネタばれにはなりませんが、雰囲気がつかめてしまいますので、まだ読んだことがないという方は、ここでストップしていただくほうが良いかもしれません。

ちなみに、これは光文社古典新訳文庫の『椿姫』です。

 

p.421–2(マルグリットの手記の一部)

 

あたしが差し出した最後の愛のあかしに、あなたがどんなふうに報いてくださったか、死にそうになりながらも、一夜の愛を求められたあなたの声にさからえずに、もしかしたら過去と現在をふたたび結びつけてくれるかもしれない、とうかつにも信じてしまった愚かな女を、あなたがどんな侮辱によってパリから追いはらってしまわれたか、いまさらそんなことを思い出してくださらなくてもけっこうです。

 

この一文なんです。

この一文は、マルグリットのアルマンへの真摯な愛と、嫉妬と、葛藤が彼女の強さを表す言葉で表現されていると思います。

 
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